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電線を細かい粒状に加工し、被覆を除去したものになります。動力ケーブルや電線をナゲット加工機(破砕機)にかけ、米粒程度に粉砕します。その後磁選機、振動ふるい機を通して、被覆と銅を選別する流れになります。剥線機では処理できないような細い電線の処理もされています。銅の粒のサイズ、形状、メッキや色、混ざり具合によって価格が変動します。錫引線や半田、端子の混入があるものは雑ナゲットとして扱われます。主に銅版、銅箔、銅管等の伸銅メーカーへ納入されリサイクルされています。粒が非常に細かいものは銅ナゲットではなく銅粉になる場合もあります。 |
銅は原子番号29の金属元素です。元素記号はCu、英語はCopper。Cuはラテン語のCuprum(クプルム)からきています。密度は8.94g/㎤で融点は1085℃、沸点は2562℃です。アルミ、ステンレス、鉛といった非鉄金属の中でも代表的な金属であり、生活に身近な金属として、電線をはじめとした有用な工業材料として使用されています。光沢のある赤色の金属です。株式会社八木では銅のリサイクル促進のために銅スクラップを積極的に買取しています。
性質
銅は室温において銀と並び高い電気伝導性をもち、街中の電線や電子機器には欠かせない部品として使用されています。熱伝導性にも優れているため、古くは鍋等の調理器具にも使用されていました。また、耐食性が高いことから建物の屋根や雨といに使用されていたこともあります。加工性(圧延、押出、引抜き、鍛造、板材成形、転造等)が良い事も工業用として有益な要因です。他の性質として磁性がない、光沢が美しい、抗菌作用等が挙げられます。古来からリサイクルされてきた金属の一つで、現在でも多くの銅製品が国内外でリサイクル処理されています。
空気に触れると酸化が進行し、次第に褐色を帯び、緑青へと変化します。
また、銅は人間にとって重要な微量元素であり、生体内には約80mg程度の銅が含まれています。ヘモグロビンを合成するために必要不可欠な元素です。そのため血液中の銅が不足すると、ヘモグロビンの合成や赤血球の生成等の働きが阻害され、鉄分の吸収が妨げられる事により貧血を招きます。ただし、銅は多くの食べ物に含まれていますので、一般的な食生活を送っていれば問題はありません。
銅合金
銅はほかの金属と混合させる事で銅合金として広く活用されています。銅合金には多くの種類があり、スクラップとして発生する場合も選別が必要です。代表的なものとして以下の合金があります。
□黄銅(真鍮)
銅と亜鉛(Zn)の合金。学術用語は黄銅ですが、真鍮と呼ばれる事が多いです。銅と亜鉛が主成分であり、鍛造性、加工性に優れているため、銅合金のカテゴリーの中で最も多く使用されています。
□青銅(砲金)
銅と錫(Sn)の合金。砲金と呼ばれることも多いです。最も古くから使用されてきた合金で5000年もの歴史があります。錫が3~9%程度のものが実用青銅として用いられ、錫の含有量によって色調が変わります。耐食性、鋳造性に優れ、現代でも水回りの水栓道具や機械部品等に使用されています。
□リン青銅
銅と錫(Sn)、リン(P)の合金。銅を主成分として、錫が3~9%、リンが0.03~0.35%程度含まれています。電気伝導率、ばね性に優れ、目的に応じてプレス打ち抜き、曲げ等の加工が施され電子、電気分野、自動車分野等の各産業分野で使用されています。
□洋白
銅と亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)の合金。銅を主成分として亜鉛が10~30%、ニッケルが5~30%程度含まれています。銀白色の銅合金で、耐食性に優れ、古くから装飾品や洋食器、楽器等に用いられており、500円玉硬貨にも使用されています(銅72%、亜鉛20%、ニッケル8%でニッケル黄銅と呼ばれる)。商品によって成分に差があるため、価格を決定するには成分を分析する必要があります。
上記以外にも一般的な銅合金スクラップとして、アームス(アルミ青銅)、ベリリウム銅、クロム銅等非常に多くの種類があります。株式会社八木では銅合金のリサイクル促進のために、各種銅合金スクラップを積極的に買い取りしています。
代表的な銅スクラップ
□ピカ線 一号銅線
電気工事業者による電線、動力ケーブルの張り替え工事や、建物の解体工事で発生した銅線からビニール、ポリエチレン等の被覆、皮を取り除いた線です。一号銅線、特にピカ線と呼ばれる事が多いです。1本の断面直径は1.3mm以上の太さが必要で、1.3mm未満の線は該当しません。銅分の純度は99.9%以上です。断面直径が1.3mm以下のものは2号銅線或いは並銅扱いとなり安価となりますのでご注意下さい。JIS規格でのC3101、C3102、C3105といった電気用硬銅線・軟銅線が該当します。
銅線の断面、表面は光沢があり変色、腐食は無く、黒ずみやメッキ加工があるとピカ線とはなりません。銅以外の不純物が無く、油が付着していたり、被覆が少しでも残ってしまっているものはピカ線になりません。勿論はんだ加工やジョイントがあってもピカ線になりません。
ピカ線にするには電線、ケーブルから銅線を取り出す作業が必要になります。電力工事や解体現場で発生したもので、長尺のものや木製ドラムに巻かれている場合は、ボルトクリッパーやケーブルカッター、高速カッター等で適当な長さに切断する必要があります。その後、専用の剥線機(電線から被覆を除去しピカ線に仕上げる機械)を使用します。剥線機は刃のついたローラーが上下に配置してあり、ローラーが回転し、その中に電線を通す事で被覆部分を切断する事が出来ます。人力でカッターナイフで被覆を除去する事も可能です。集まったピカ線は吊り手をつけて俵状に束ねる事が多いです。最終的には伸銅メーカーや電線メーカー等で各種銅製品へリサイクルされます。
ピカ線は銅スクラップの中でも最も高価で買い取りする事が出来ます。価格は国内の銅建値に概ね連動します。
歴史
銅は自然中に自然銅として存在しており、古くから使われてきました。1万年の歴史があるとされ先史時代のBC9000頃の中東で使用されはじめたと推測されています。装飾品や武器として、或いはBC3500頃には錫を利用した青銅として利用されていました。
日本における銅の歴史は世界に比べ浅く、弥生時代のBC300頃に大陸からもたらされ、銅鐸、銅鏡、銅剣、銅鉾等の宝器、祭器として使用されていたといわれています。国産としての銅はさらにその後、698年に初めて銅鉱石が発掘され、仏教の布教に伴い仏像や仏具の作製、更には大仏の鋳造がおこなわれるようになりました。当時の主な需要は仏教用具と和同開珎に代表される金属貨幣でした。江戸時代にはいると、多くの銅鉱山が発見され、中でも愛媛県の別子銅山、栃木県の足尾銅山が栄え、1600年後半から1700年前半までは日本が世界1位の銅生産国でありました。生産量の半分以上はオランダや中国へ輸出されていましたが、1700年前後をピークに技術的な問題から生産量は衰退の一途をたどってしまいます。その後生産が持ち直したのは明治に入ってから、文明開化による近代化で産業技術・機械が導入されたことによります。しかし、チリやアメリカ、アフリカ等の海外鉱山の開発が始まると日本の鉱山は次第に存在感を失い、戦後の公害問題や採算性の悪化により閉山が相次いだ結果、1994年に日本最後の銅鉱山が閉山されました。
現在の主な銅生産国は多い順にチリ、中国、ペルー、アメリカ、コンゴ、オーストラリア、ロシア、ザンビア、カナダ、メキシコ、インドネシア、カザフスタン、ポーランド、ブラジル、モンゴルと続いています。地球上における銅の埋蔵量はおよそ7億tで、その3割はチリに存在しています。可採埋蔵量は年々増加していますが、推定可採年数は減少傾向にあります。銅価格が低迷する事で探鉱や新規開発投資が落ち込み、可採埋蔵量の積み増しが低迷する事が原因と考えられています。
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